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中学校教員の時間外勤務月40時間 持ち帰り残業、教委の半数把握せず 日本教育新聞

文科省調査

 中学校教員の1カ月当たり時間外勤務は令和6年度、平均40時間程度だったことが9日、文科省の調査で分かった。国では令和11年度までに平均30時間程度への削減を目指しているが、道半ばである状況が明らかになった。目標達成には働き方改革の推進が一層求められそうだ。

 調査は昨年9月1日を基準日として、全国の教育委員会を対象に実施した。

 時間外勤務が45時間以下の割合は令和6年度、小学校77.8%、中学校60.5%、高校72.6%、特別支援学校92.2%だった。「過労死ライン」である80時間超えの割合は、小学校1.3%、中学校7.4%、高校5.6%、特別支援学校0.4%で、前年の令和5年度から全校種で減少した。

 1カ月の平均時間外勤務は小学校約31時間、中学校約40時間、高校約33時間、特別支援学校約21時間。大臣指針で定めている時間外勤務の上限「年間360時間」超えの割合は、小学校47.1%、中学校64.3%、高校48.4%、特別支援学校19.2%と、特に中学校での勤務実態の厳しさが改めて示された。

 今回、新たに調べた年間平均有給休暇取得日数は、小学校16.5日、中学校14.6日、高校15.1日、特別支援学校16.9日だった。

 調査では昨年の教員給与特別措置法(給特法)や大臣指針の改正を踏まえて、本年度の各教委での働き方改革施策の実施率(検討中も含む)を調べた。

 各学校の休憩時間の設定状況を把握している教委は66.5%で、このうち、教員が休憩時間を確保できるよう学校に支援していたのは56.8%。教員が適切に休憩を取れるように支援しているのは全国の教委のうちの4割にも満たない実態が浮かび上がった。

 時間外勤務の削減が求められる中で常態化している自宅での「持ち帰り残業」が所管の学校で行われているかを把握している教委は43.0%。都道府県教委では約7割で取り組んでいたが、政令指定都市教委と市区町村教委では4割台にとどまっていた。

 また、年間の授業時数の見直しに併せて、補習や部活動など、児童・生徒の放課後の活動時間を教員の所定勤務時間に設定しているのは46.9%で全体の半数に満たなかった。

 改正給特法では全教委に対して策定・公表を義務付けた「業務量管理・健康確保措置実施計画」では、在校等時間の目標を設定することになっている。実施率は71.0%で、前年から約10ポイント増加した。

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