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管理職の独り言【第352回】イメージしづらい「主務教諭」 「主幹教諭」との違いは? 

 年度末になり、人事評価の開示や研修履歴を活用した資質向上に関する指導・助言などいつも以上に教職員と面談をする機会が多いと思う。教職員と一年を振り返りながら、一人一人のキャリア形成を考え、学び続けられるように支援することを心掛けている。

 主幹教諭には、学校の柱として重要なポジションで、組織をマネジメントできるよう期待し、その役割を丁寧に確認している。学校教育法施行規則で、各主任や主事などは校務分掌における職務が定められている。これに対して、主幹教諭は、学校教育法に「校長及び教頭を助け、命を受けて校務の一部を整理し、並びに児童の教育をつかさどる」とあり、「校務の一部を整理」とざっくり示されている。だから、具体的に自校組織での立場や役割を理解してもらいたいと考えている。

 主幹教諭の中には、組織での役割が果たせない者もいるが、職であることから、容易に降任させられなく悩ましい。主幹=主任が必須ではないが、職責があるから給与も上級となっているはずである。そんなことを思いながら、人事配置を考えているが頭が痛い。

 通常国会に「新たな職」をつくる法案が提出されている。新たな職である主務教諭は、「児童の教育等をつかさどり、及び命を受けて当該小学校の教育活動に関し教諭その他の職員間における総合的な調整を行う」とされている。「総合的な調整」ではイメージがつかめないが、「『令和の日本型学校教育』を担う質の高い教師の確保のための環境整備に関する総合的な方策について」(答申)をひもとくと「学校のマネジメント機能の強化や若手教師へのサポートに取り組む教師のほか、心理や福祉等の専門性を有する教師が教育相談や特別支援教育コーディネーター等を担当する場合などに、新たな級で処遇することが可能となる」とある。

 はて、主幹教諭との役割の違いをどうすればいいのだろうか。そもそも主幹教諭もいない学校がありますが。 (横浜市立中学校校長N

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