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管理職の独り言【第353回】勤務時間外や休日の会議・催し 地域と関わる貴重な時間

 管理職は学校と地域をつなぐ役割を担っている。保護者・地域住民の来校や問い合わせへの対応だけでなく、学校外の会議やイベントに参加することも求められる。

 勤務校の地域では、月に1度、夜間に町会長等で構成する会議があり、学校管理職もメンバーだ。この会議は、学校の教育活動を地域に伝える良い機会。地域に開かれた学校にしようと思っても、自分の子どもや孫が通っていないと、なかなか来てはもらえないためだ。

 この場で学校行事等の様子を、エピソードとともに伝えると、興味を持って聞いてもらえる。顔の見える関係を築いておけば、交通安全や防犯・防災対策などでも協力をしてもらいやすい。

 地域やPTAが主催するイベントに、来賓として招かれることも多い。ラジオ体操、盆踊り、餅つき、地域運動会、◯◯祭り等々、学校の教育活動以外での子どもや保護者との関わりは、新たな気付きを得られることもあり、普段の職務にも役立つ。学校での学習や生活で課題が見られる子が、地域のイベントでは集中力の必要な優れた演技を披露して拍手をもらっていたり、学校では引っ込み思案な子が、マイクを持って堂々と司会をしていたりするのを見る。会場で保護者に声を掛けられ、学校の教育活動の意図を説明したり、保護者の視点から新たな提案を伺ったりすることもある。

 いずれも私にとって、有意義かつ貴重な時間だ。しかし、同じ校長であっても、考え方はさまざま。勤務時間外の活動は断るべきだという意見もある。休日のイベントへの参加は、平日の勤務に振り替えできるが、危機管理の観点から私はやっていない。疲労の回復も大事であるし、プライベートの調整なども発生するが、今のところ、やり切れると感じている。

 管理職の間でも価値観が多様化しているが、地域との関わりは、自分自身を管理職として成長させてくれる自主的な研修と捉え、これからも頑張りたい。 (東京都公立小学校校長K

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